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ダン・ケネディーのブログ記事

ダン・ケネディーに学ぶ 919 「ダンのマル秘マーケティング 22」 2015.6.26


 
 
 さて、今日は「ダンのマル秘マーケティング 22」「倫理マーケティングの実際」です。昨日の記事で、少し言葉が足りなかったことを捕捉します。
 
 ダンが「ビジネスで最も重要だと思う資産をノートに書いてもらっている。私は彼らに『銀行に行って、ローン期間の延長や借入金について交渉し、資産を再構築するときのことを考えなさい』という」と言っていますから、ダンは顧客リストと共に、今まで顧客サービスでやって来たことのリストも書いて欲しいと思っていたでしょう。
 
 顧客満足度が高い会社は収益性が高く、成功しやすいでしょうから、銀行の融資担当も、貸し付けに前向きになると思います。これも今日の「倫理マーケティング」に通じる記事です。
 
 
 
 ダンがコンサルやセミナーで受ける相談のほとんどが今すぐ売上を倍にしたい、といった類いのものです。そして、全員がそのためにはどうやったら新規顧客をより多く獲得できるかを知りたがります。
 
 しかし、ダンは冷静に答えます.
 
 「新規顧客の獲得は非常に高くつく。ほとんどのビジネスでは、そのための投資とリスクを覚悟しなくてはならない。結局、広告とマーケティングの世界に確実なことなどない。損するリスクは常にあるのだ」。
 
 ダンにしてはえらく弱気な発言とあなたは思うかも知れませんが、ダンの実像はダイレクト出版が売り込みに使っているセールスレターの紹介文とは相当かけ離れています。本当は、慎重で、用意周到で、繊細で、心配性なのです。
 
 ダンによれば、新規顧客獲得に多額の資金を投入するより、既存客に再購入を働きかける方がずっと安全に売上を倍増できます。もっと既存顧客を大事にしなさいともアドバイスしています。このことは、あなたの聞いたことがあるでしょう。
 
 具体的にはカスタマーサービス部門を総務部門のラインの下に置くのは、間違いでマーケティング部門に置き換えて、更なる売上増を日常的に行うべきだと言います。きめ細かなカスタマーサービスが既存客の満足度を高め、囲い込みを可能にし、LTVあるいはTCV(生涯顧客価値あるいは総顧客価値)を最大限に高めてくれるのです。それは、不景気であろうと好景気であろうと常に変わらぬ原理です。
 
 
 ところで、顧客と企業との関係を倫理的な側面から見つめ直してみるなら、以下の3点が重要になります。
 
1、最低限の倫理:コンプライアンスの徹底
 
 法律を守るだけでなく、社会的な常識を守ることも大事なことです。紛らわしい注文画面で顧客を混乱させ、要りもしないものを売りつけるような商法はやってはならないことです。
 
 
2、平均的倫理
 
 顧客が支払う金額に見合う価値を提供します。それ以上でも以下でもありません。そういう点では、売った商品のレビューをタダで集めようとするなどは、虫が良すぎるというものです。
 
 
3、最大限の倫理
 
 どうしたらもっと儲けられると顧客からむしり取ることばかり考えるのではなく、どうしたらもっと顧客にサービスを提供できるかを考えることが将来を見据えたマーケティングです。これは、高い倫理観の裏返しとも言えます。例えば、商品の利点ばかりでなく、欠点も包み隠さず伝えた方が、顧客は安心感を覚え、信用してリピーターになるものです。
 
 特に今のようにネット業界で99%の商材が詐欺商材だと言われているような状況では、正直であること、倫理的であることそのものがUSPになることを忘れないことです。正直は武器なのです。こういう発想は顧客の立場にたってみれば簡単に分かることです。
 
 営業マンにしても、「何でもいいから売ってこい」などと尻を叩かれるより、困っているお客さんの問題を解決して差し上げろ、と言われる方がずっとやりがいを感じるものです。
 
 
 
 
 今日の記事があなたとあなたの顧客との関係を圧倒的に改善するきっかけになると信じます。
 
 次回は「ダンのマル秘マーケティング 23」「どこでも通用する優れたマーケティング」です。お楽しみに。